自然なトイレの話・・・

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窓に雪が張り付く外は吹雪

「自然とマッチしたトイレ」と「現代的なトイレ」は、

「自宅出産」と「病院出産の違い」に似ている?

 

私たちがいつも使うトイレは、

白壁で陶器製の便座。

 

冷たいイメージがある。

 

一方、自然素材の昔ながらのトイレを覚えていますか?

 

今日、ポットン便所で用を足しました。

 

出しながら「自然だな」って思って、

なんか、いい感じなんです。

 

臭さは、気になりません。

清潔感には欠けるのかもしれないけど、

そんなに綺麗である必要性も感じないから、

いいんじゃないかな?

 

懐かしいって思った。

 

昔、

外に厠がある家に泊まったことがある。

 

両親の田舎とか、

その親戚とかの家だったと思う。

 

そういえば、

徳島の祖谷に行った時のトイレも、

外にあった記憶がある。

 

祖谷の旅で思い出すのはこの3つ。

 

一つ目は、泊まった民宿で、

翌朝、「大量のうんこ」が出たこと。

 

前日に食べた、

黒っぽい蕎麦の「繊維のおかげ」かなと思ったりする。

 

明らかにつなぎを使っていない、

100%そば粉?

って感じで、

麺の長さも短めでマチマチだった。

 

弾力があって、そば特有の味で、

味付けも好みで今でも時々食べたいと思う。

 

2つ目は、

シラクチカズラ」で編んだ「吊り橋」にビビったこと。

 

私は、高所恐怖症。

 

細い角材をつなぎ合わせた橋は、

華奢に見える。

角材の幅が狭くて、カズラでつないだ間隔の方が広い。

 

吊り橋は、宙に浮いている感じがして、

とても、渡ろうという気になれない。

 

眼下の谷底を流れる川はいくつもの岩の間を勢いよく流れている。

 

落ちたら一巻の終わり?

 

地面から橋に、一歩踏み出すのに、

相当の勇気が必要だった。

 

橋に体重を移動させた瞬間、

橋は大きく揺れた。

 

足がすくみ、足元の隙間から落ちそうだ。

手すりにしがみついたまま動けない。

 

多くの観光客が渡っていると、橋は、じっとしていない。

常に揺ら揺らしているので、たまったものじゃない。

 

「あー、怖かった!」

 

ところで、

その橋を無事に渡ったのかどうか全く覚えていない。

 

3つ目は、

急な山を登ったこと。

 

確か、汽車を「祖谷溪」の最寄り駅で降り、

バスに乗り換えた。

 

そのバスで、上へ上へと、ひたすら山道を登った。

 

着いた先は空気が澄んで緑豊かな場所。

そこに私と女友達が泊まった民宿があった。

 

ちなみに、

祖谷は、山があって、谷が深くて、

峠があって、秘境と呼ぶにふさわしい。

 

「平家の落人が隠れ住んだ場所」というのもうなずける。

 

寒暖の差が激しく、そばの栽培に適しているそう。

 

平家の人たちは、蕎麦を食べて長生きしたのかな?

なんてことが気になりますが、

祖谷の話はこれくらいにして、

 

「ポットントイレ」の話に戻ります。

 

ドアに向かってしゃがんでいて思った。

 

「なんて落ち着くんだろう」

「どこが?」と自分に尋ねる。

 

ドアと壁の間に隙間があって、

外と内の空気がつながっている。

 

解放感というか、自然との一体感を感じる。

 

よく見れば、年代物の建物だ。

 

天井と足場とドアの材質は木材。

左右に目をやると「塗り壁」が剥がれ落ちて、

風情のあるレンガがあらわになっている。

 

ところどころ、いい感じに朽ちていて、

本当に、味わい深い。

 

昔々、家族全員が庭の隅のココまで来て、

用を足していたのだ。

 

後に、家の中にトイレが出来ても、

今日のような断水の時に使用してきたのだろう。

 

夕方、普段通り水が出るようになると、

「外トイレ」のドアは開かないように

釘で封印されていた。

 

多分、しばらくは、出番がないのだろう。

 

トイレの少し手前で、

ばあちゃんと10歳前後のお孫さんたちが、

庭で飼っている鶏に餌をやっているのを見て、

時の流れを感じた。

 

思うに、

おばあちゃんの若い頃は、

トイレの外装も内装も新しかったのだろう。

 

ウンコを出すことは、当たり前のこと。

それが時代が進んで、困難になった。

 

出産とウンコを出す行為は、

似ていると思った。

 

寝たままとか、

便座に腰を下ろしてとか、

体勢としては出にくいと思うのですが・・・

 

ということは、

置いておいて。。

 

出産は、病院の支配下に置かれるようになってしまった。

 

昔のように、子沢山の場合、

どうするのでしょう?

 

その度に、毎月、病院に検診に行って、

入院する時には、豪華な食事だとか

個室だとかにこだわったりして、

出産が、一大イベント化したように思える。

 

病院の手術室のようなところで子供を産む行為と、

冷たいタイルに囲まれた

近代的なトイレでの排便がリンクした。

 

病院の分娩室も冷たくて、ライトアップされて、

恥ずかしい姿勢をとらされて変な感じだった。

 

経験した人はわかると思うが、

冷静に考えると、

出産前後は違和感だらけ。

 

難産と便秘。

 

関係あるような無いような。

 

生物らしく、動物らしく、

人間らしい分娩を一度は経験してみたかった。

 

ストレス、心のあり方などが、

心身に及ぼす影響は計り知れないことを感じる今日この頃。

 

環境を変えればウンコは出る!

 

そんなことを思いつつ、

今日は、

とても、趣が感じられる小屋に出会った日。

 

市場に出かける15時頃から粉雪が舞い始め、

夕方からは本格的にふぶき出した。

 

ふと、窓を見ると、ガラスに雪が張り付いている。

 

それにしても、

トイレの環境って大事なんだな。。。

 

 

Chamomile